今回はフィリピンの歴史を簡単に解説します。
フィリピンの歴史は、①スペイン統治以前(1521年以前)、②スペイン統治時代(1521〜1898年)、③アメリカ統治時代(1898〜1945年)、④独立以後(1946年以後)の4つに大別されます。
1521年にマゼランがフィリピンにやってきて、1565年にスペインによる植民地化が始まりました。この植民地化によって、フィリピンは初めて統一されました。350年のスペイン植民地化を経て、今でもその影響がフィリピンでの日常生活で垣間見ることができます。その一つとして、フィリピン人の9割以上はキリスト教徒です。
画像は今回訪問しました世界遺産に登録されているマニラ旧市街の「サン・アングスティン教会」です。1607年に完成。バロック様式の荘厳な造りです。第二次世界大戦中に日本がフィリピンを占領している時に収容所として使われていたと言われています。併設の博物館には古来日本文化の意匠を凝らした美術品もあり、一時期統治国であった日本の影響を垣間見ることができます。
また、フィリピノ語の中にスペイン語由来の言葉が今でも使われています。また、ガンバス、パエリヤといったスペイン料理は今もフィリピンに根付いています。
1898年にはスペインーアメリカ戦争が集結。フィリピンはアメリカの統治下に置かれることになります。1901年には公共教育が開始され、英語が教育言語として利用されるようになりました。そのため、フィリピンでは英語が公用語として利用されるようになりました。
1946年に独立をはたしたフィリピンは、共和国として現在に至ります。バロック風のカトリック教会はスペインがもたらしたヨーロッパ文化の象徴です。また、近代的な学校校舎はアメリカ文化を表しています。
その中でも、約350年の長いスペイン統治時代の文化と伝統は、言語、料理をはじめ今もなお国民の日常生活に色濃く残っています。