コーヒーの故郷を訪ねるシリーズ。 ③コロンビア

クリストファーコロンブスが発見したことから、コロンビアと名付けられた国。治安がよくないとされる南米でも、コロンビアのその印象は筆頭である。例えば麻薬。アメリカに行くコカインの70%はコロンビア産と言われる。そして暴力。W杯アメリカ大会でも、同国の代表が1次リーグで敗退した時、帰国したキャプテンが、マフィアに銃殺された事件などは記憶に残る。
しかし、コーヒー豆の世界ではその魅力は大きい。スペインから独立した19世紀にコーヒーの栽培を始め、今では世界中に輸出展開し生産量は世界3位。
寒暖差が激しい高地の中部や南部の豆には酸味が特に際立つものが多く栽培される。スッキリ感があり、キレもあると評価される。ブレンドのベースになることも多い。同じ南米の大国ブラジル産は甘みがあり、苦みも強いのでコクがあると評されることが多い。両国は世界の珈琲文化をけん引する両輪とも言える。
主な栽培産地は、高地で有名な南部のナリーニョ、火山灰等による肥沃な土壌が特徴の中部のウィラ、比較的低地でマイルドな味が特徴の北部はサンタンデール、シエラネバダなど。地域による個性も多様である。火山灰が降り注ぎ、寒暖差の激しい強烈な環境が味わい深い香りを生みだします。

TOP